電子印鑑・電子決裁のことなら

金融機関の厳格なセキュリティ要件をクリア。
押印業務の約8割を電子化、柔軟なリモートワークを実現

公開日|2026.08.26
後列:マネージャー 檜山成一 様、部長 牧憲一 様
前列:冨島綾香 様、主任 浦あけみ 様、マネージャー 廣澤朗子 様、山本梨紗 様、永田千慧 様
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オリックス銀行株式会社のIT統括部は、システム開発を支援する部門として、取引先(ベンダー)との契約や検収に関する業務をはじめ、経費・投資予算の管理やシステムリスク管理など、多岐にわたる業務を担っています。 同部では以前、システム開発に関する発注書や検収書などの書類を紙で運用していました。PDFで届いた書類を印刷・押印した後にスキャンして返送するなど、書類の処理に二重三重の手間が発生。さらに、契約や検収、支払のたびに書類を保管場所から探し、処理後に戻す必要があるなど、書類の管理にも負担が生じていました。紙の書類を扱うため出社が必要となり、リモートワークを進める上でも大きな課題となっていました。 そこで、押印が必要な書類の電子化を検討。取引先へ提出する書類の電子化に対応できることに加え、セキュリティ要件や法的要件を満たしているShachihata Cloudを導入しました。現在は、取引先へ提出する書類の多くを電子化し、紙に依存しない業務環境を実現しています。
BEFORE 導入前の課題:紙書類の処理・管理に手間がかかり、リモートワークが困難
  • ・発注書や検収書などの処理に、印刷やスキャンといった作業が発生していた
  • ・契約から支払いまでの各段階で必要な書類を探し出し、処理後に保管する必要があった
  • ・原本が1枚しかない書類では、記載ミスや押印ミスに慎重な対応が必要だった
  • ・紙書類を扱う一連の作業のために出社が必要で、リモートワークの妨げとなっていた
POINT 導入の決め手:厳格なセキュリティ要件を満たし、既存業務に合った運用ができる
  • ・データ管理やアクセス制限などに関するクラウドチェックリストの基準をクリア
  • ・発注書や検収書など、銀行側のみが押印する片側押印の業務に対応
  • ・必要な機能や要件を満たした上で、導入しやすいコスト
  • ・印影が見えることで取引先の理解を得やすく、スムーズに運用できる
AFTER 導入後の効果:約8割の押印業務を電子化。リモートワークができる環境を実現
  • ・取引先の状況に応じた、電子と紙の柔軟な使い分けを実現
  • ・郵送待ちや確認作業を解消し、急ぎの案件にも迅速に対応
  • ・月約100件の紙書類と約25時間の工数を削減し、書類の管理・検索も効率化
  • ・押印業務の約8割を電子化し、場所にとらわれず柔軟にリモートワークができる環境を実現
今回は、IT統括部の7名の皆様に、電子化を進めた背景やShachihata Cloudを選定した理由、現在の活用状況などについてお話を伺いました。
Index

同じ書類を何度も取り出し、また保管。 紙中心の運用で出社が必要に

銀行側のみが押印する運用に対応。厳格なセキュリティ要件もクリア

取引先の理解を得ながら、紙と電子を使い分けて段階的に移行

銀行側のみが押印する書類を約8割電子化。
書類を探す・保管や郵送の手間を減らし、月約25時間を削減

AI・システム連携でさらなる効率化へ。変化する環境に合わせて電子化を推進

同じ書類を何度も取り出し、また保管。 紙中心の運用で出社が必要に

Q:導入前、取引先との間で発生する書類をどのように運用・管理されていましたか。

山本様:
取引先から発注書が届くと、まず開発担当者からIT統括部へ押印申請が行われます。それを受け、IT統括部で内容の確認と押印の処理を進めるという流れでした。

発注書については、紙の原本で届いた場合はそのまま使用し、電子データで届いた場合は一度印刷した上で押印していました。申請の際は、承認者が内容を確認しやすいよう、稟議書の写しなどを添え、書類一式を管理番号付きのファイルにまとめて回覧します。承認者はファイル内の書類を確認して押印を終えると、再び一式をファイルに戻して申請者へ返却するという手順でした。

押印後の書類は、郵送で届いたものは原本を返送し、PDFで届いたものはスキャンしてメールで返送していました。また、これらとは別に社内用の控えを月別・五十音順に整理し、耐火金庫に保管していました。 その後、検収段階で検収書への押印が必要になると、その都度金庫から関連書類を探して取り出し、処理後に再び戻します。支払い処理の際も同様の作業が発生し、最終的には長期保存のために倉庫へ移送して保管していました。

Q:そうした運用の中で、どのような負担や課題を感じていましたか。

山本様:
特に負担に感じていたことは、同じ書類を何度も探して取り出し、処理が終わるたびに保管し直す作業です。100件、200件と大量の書類を保管しているため、必要な書類を探すだけでも時間がかかります。担当者ごとに書類を格納することもあり、ファイルの隙間に入り込んでしまう危険性もありました。

檜山様:
承認者としても紙ならではの負担がありました。関連書類を確認しながら、書類の入れ間違いや押印箇所のミスなどにも注意を払う必要があります。そのため、一つひとつの作業に慎重にならざるを得ず、承認作業そのものに一定の時間を要していました。さらに、原本が1枚しかない書類の場合、不備があると取引先に再発行を依頼し、一からやり直すこともありました。

こうした紙を扱う工程がある以上、出社が前提になります。リモートワークを進めるうえで大きな課題になっていました。

銀行側のみが押印する運用に対応。厳格なセキュリティ要件もクリア

Q:Shachihata Cloudを選ばれた背景を教えてください。

牧様:
IT統括部では、システム開発関連の発注書や検収書など、弊行のみが押印をして取引先へお渡しする書類を多く扱っています。まずはこれらの書類から電子化を進めたいと考え、自社のみの押印(片側押印)で完結できる仕組みを探した結果、Shachihata Cloudにたどり着きました。

Q:導入にあたって、どのような点を確認されましたか。

牧様:
導入にあたっては、セキュリティ要件と法的要件を満たしているかを特に注意深く確認しました。 弊行では、新たなクラウドサービスを導入する際、独自の「クラウドチェックリスト」に基づき、データの管理体制やアクセス制限などを厳格に確認しています。どれほど業務に適したツールであっても、この基準をクリアできなければ導入することはできません。 Shachihata Cloudは、電子署名やタイムスタンプへの対応はもちろん、弊行のチェックリストもすべて満たしていることが確認できました。その確かな安全性に加え、コスト面でも導入しやすい価格であったことが、決め手の一つとなりました。

取引先の理解を得ながら、紙と電子を使い分けて段階的に移行

Q:導入にあたっては、どのような準備をされましたか。

檜山様:
まず、社内での業務フローを整理しました。その上で、電子化は取引先にも関わるため、主要な取引先に対して、電子署名による書類のやり取りに切り替えたいと説明しました。もちろん、すべての取引先が電子化に対応できたわけではなく、紙でのやり取りを希望される先もありました。そこで、ご了承いただいた取引先から、段階的に電子でのやり取りを進めていきました。

山本様:
電子契約システムの中には、印影が表示されず、データとして電子署名のみが付与されるタイプもあります。しかし、それでは取引先様が一目で承認済みの書類であることを判別しにくく、混乱を招く懸念がありました。その点、Shachihata Cloudは電子署名に加え、従来の紙の書類と同じように印影を表示できるため、お送りする書類の見た目が変わりません。おかげで、取引先にもスムーズに理解していただけたのが印象的です。

Q:社内への展開はどのように進めていきましたか。

山本様:
社内へは、手順をまとめたマニュアルを作成し、説明会のような形で展開をしました。すぐに新しい業務フローを理解できる人もいれば、これまでの運用に慣れているため、戸惑う人もいました。そのため、担当者同士でも協力しながら、徐々に新しい運用に慣れていきました。こうした社内外への周知や準備を進め、導入決定から約2~3カ月で運用を開始しました。

永田様:
私が参画した際には、すでにShachihata Cloudが導入されており、操作方法の説明を受けました。ボタンを押すだけで回覧が進む直感的な操作感なので、迷うことなくすぐに慣れることができました。

銀行側のみが押印する書類を約8割電子化。
書類を探す・保管や郵送の手間を減らし、月約25時間を削減

Q:現在、Shachihata Cloudをどのように活用されていますか。

浦様:
押印業務については、発注書や検収書など弊行のみが押印する書類を中心に、約7~8割をShachihata Cloudで対応しています。具体的には、申請者がワークフロー上に押印対象の書類や関連資料をアップロードして申請し、承認者へ回覧する形で進めています。この際、承認者以外のメンバーも閲覧者として設定することで、案件の進捗や内容を共有し、誰でも状況を把握して対応できる体制を整えています。特定のメンバーに対応が集中することを防ぎ、業務の属人化を避けるという点でも、リスク管理につながっています。また、一連の処理が完了した書類はデータベースで保管・管理しています。

一方で、相互押印が必要な書類や、紙での対応を希望される取引先については、これまでどおり別の方法で対応しています。取引先の要望や書類の性質に応じて電子と紙を使い分けながら、柔軟に押印業務を進めています。

Q:日々の業務にはどのような変化がありましたか。

山本様:
特に変化を感じているのは、紙の書類を都度取り出して保管する手間がなくなったことです。また、承認者が不在の際など、その時々に合わせて承認ルートを柔軟に変更できるので、急ぎの案件にも対応しやすくなりました。

冨島様:
先方からの郵便を待つ必要がなくなりました。紙でやり取りしていると、書類が今どこにあるのか分からず、先方への確認が必要になることもあります。電子化したことで、そうした確認のやり取りもなくなりました。先方からPDFで受け取り、こちらからもPDFで送付できるので、書類のやり取りも以前よりスムーズになったと感じています。

廣澤様:
承認する側としても、電子であれば押し間違えても承認する前ならやり直せるので、かなり便利だと感じています。操作も非常に簡単で、スムーズに押印できる点も助かっています。

こうした業務の変化により、月約100件の書類を削減できたほか、印刷・封入や書類の管理・検索の手間も軽減され、月約25時間の工数削減につながっています。紙書類の確認や押印のための出社も減り、導入の目的であったリモートワークを、現在はメンバー全員が柔軟に行えるようになりました。

AI・システム連携でさらなる効率化へ。変化する環境に合わせて電子化を推進

Q:今後、電子化やデジタル活用を進めていきたい領域はありますか。

牧様:
部署全体としてAI活用の取り組みを推進しています。今後、AIエージェントの活用などを通じて、Shachihata Cloudともシームレスに連携できればと考えています。API連携によって各システムや業務が統合されることで、さらなる効率化につながることを期待しています。

Q:これから電子化に取り組む企業に向けて、メッセージをお願いします。

牧様:
導入当時を振り返って思うのは、「以前に挑戦してうまくいかなかった」という経験に縛られる必要はないということです。実際、3〜4年前には主要な取引先から「紙でないと受け付けられない」と言われたこともありました。しかし、時間が経てば環境も変わります。改めて相談してみると、意外にもスムーズに承諾いただけるケースもありました。 以前は難しかったことでも、今ならできるかもしれません。環境の変化に合わせて、改めて電子化にチャレンジしてみることが大切だと思います。

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